2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)や2016年4月16日に発生した熊本地震など、最近では大きな地震が増えてきたように感じます。さらに地震だけでなく、台風や竜巻なども数年前と比べて大きな規模のものや甚大な被害をもたらすものが増えてきているのではないでしょうか?
こうした災害時にはスマホが貴重なライフラインとなることは皆さまもご存知だとは思いますが、実際に被災した時どのようにして緊急連絡を行うのか知っていますか?電話はつながらない、メールもつながらないとなってしまえば緊急時の連絡手段というのは限られてしまいます。今では各SNSで安否を呼びかけるという方法もありますが、皆さまの家族はみんな同じSNSのアカウントを取得しているのでしょうか?
なにより災害時にむやみに電話をかけたり、メールを送ったりする行為は回線に負担をかけ輻輳(アクセスの集中によって電話や通信が繋がりにくくなること)をさらに助長するため、ひとりひとりが正しい緊急連絡方法を知っておく必要があるのです。
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災害時はこれほどまでに通信が繋がりづらい
激しい地震の後、自分の身の安全を確保できたとなれば次に気になってくるのは、家族や友人の安否です。こうした気持ちは誰にでもあるものであり、緊急性も相まって多くの人が電話等の通信手段で連絡をとろうと考えます。
2011年に発生した東日本大震災では、最大で約50~60倍以上の通話が一時的に集中したと言われており、その回線の混雑っぷりは“あけおめ”による輻輳とは比べものにならないのではないでしょうか。
とくに事前に混雑が予想されるイベントなどとは違い、災害というのは突発的なもののため輻輳対策をするといっても限度があり、毎度必ずと言っていいほど大きな影響がでてしまいます。
だからこそ、緊急連絡方法は知っていないといけないし、その情報を家族や大切な人たちとしっかり共有しておかなければいけません。
「今までは何も考えていなかった」という人もこれを機会にしっかりと緊急連絡方法をマスターしておきましょう。
災害時の緊急連絡方法
災害時の緊急連絡方法というのは、意外といくつかの方法があります。これらは基本的にリンクしていないため、あらかじめどの手段をとるのかということを決めておき、家族や大切な人たちの間でしっかり共有しておきましょう。
災害用伝言ダイヤル(171)
災害用伝言ダイヤルというのは、地震や噴火などの災害が発生した時に被災地での通信が増加し通信が困難な状態になった場合に提供が開始されるサービスです。
利用できる電話は、固定電話、公衆電話、携帯電話、PHS、IP電話等幅広く利用することができ、ダイヤル発信を行うだけなので、スマホの操作に疎い方でも簡単に利用することができます。
- 171をダイヤルします。
- ガイダンスに従い、録音の場合は1を、再生の場合は2をダイヤルします。
- 同じくガイダンスが流れるので、連絡を取りたい相手の電話番号をダイヤルします。
- 録音の場合は録音を、再生の場合はこれで再生することができます。
参考:災害用伝言ダイヤル
災害用伝言版(web171)
電話ではなく、スマホやパソコンのインターネット通信を使って安否情報の確認や登録をしたいという場合には、災害用伝言版(web171)が有効です。災害用伝言ダイヤルと提携しているためこちらの災害用伝言版(web171)から災害用伝言ダイヤルで登録されている伝言を相互確認もできるそうです。
- .災害用伝言版(web171)【https://www.web171.jp/】へアクセスします。
- .連絡をとりたい方の電話番号を入力します。(「-」ハイフンは不要です)
- .名前(ひらがなでないとエラーが出ました)、安否、伝言を入力し登録します。
伝言を確認した場合は、電話番号を入力後“確認”を押してください。
携帯各社の災害用伝言版と災害用音声お届けサービス
災害用伝言版は携帯各社が個別で提供しているものもあります。さらに災害用音声お届けサービスという音声メッセージを送信することができるものも提供されていますので、必要に応じて使い分けることもできます。
操作方法
操作方法は各社のサービスごとに多少の違いはありますが、専用のアプリが提供されているためそちらをダウンロードし利用するのが一番簡単だと言えます。
アプリケーションはGoogle Play(Playストア)、Appstoreからダウンロードすることが可能です。
NTTドコモ :災害用キット
KDDI(au) :au災害対策
ソフトバンク :災害用伝言板
ワイモバイル :災害用伝言板
一例としてドコモの災害用伝言版の操作方法を紹介した動画がYouTubeに公開されていましたので、ご紹介しておきます。
いざ!という時に慌てないために
こうした災害用の緊急連絡手段というのは、通常時は解放されておらず災害が発生した時に初めて利用することができます。
しかし、例外として毎月1日と15日などそれぞれのサービスで定められた日に体験利用をすることができますので、体験利用可能な日を確認して事前にどういう操作をするのか体験しておくことをおすすめします。
これらを使うことになる日が来ないことが一番理想ですが、いざという時にできることを増やしておくことが今の私たちにできる最大の防御策となります。少し面倒でもご家族としっかり共有しておいてくださいね。