防水のスマートフォンと言えば、「=Android」というイメージがありましたが、最近発売されたiPhone7/7PlusによってついにiPhoneも防水対応になりました。
日本国内ではなぜかこの「防水対応」スマホが人気であり、スマホは防水のものしか持たないという人もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、この「防水機能」をあまり過信してはいけません。
防水だからといって「水濡れ」による故障が100%無いという訳ではないのです。
そこで今回は、防水対応スマホでも起こる可能性がある「水濡れによる故障」の原因をいくつかご紹介しましょう。
「防水」でも起こる!?水濡れによる故障の原因
まず、大前提として現在国内で発売されている「防水スマホ」のほとんどは「完全防水」ではありません。
そして、「防水」であっても「防湿」や「塩水耐久」があるとは限りません。
※GalaxyのACTIVEシリーズなど「防湿」「塩水耐久」の機種は少なからず存在します。
なんとなくこのことを知っていながらも「これくらいは大丈夫でしょ」と考えがちなものですが、その油断が大切なスマートフォンを故障させる一番の原因だとも言えます。
ここでは、防水対応スマホでも起こり得る故障の中でよくある4つの原因をご紹介しましょう。
高湿・結露による水濡れ
車でエアコンの送風口にカップホルダーをつけており、そこにスマホを置く癖のある方はこれが一番危険です。
エアコンの送風口にスマホを置くと、スマホの内部腐食の原因となりやすく、その行為自体には「水濡れさせている」という意識がないためとても危険です。
癖になって毎日続けていると高確率でスマホの調子が悪くなってしまうので、「それ、やってる!」という方は今すぐやめた方が賢明です。
他にも、風呂場にスマホを持ち込み、その後クーラーをガンガン効かせた室内に移動するというのも、内部腐食を生みやすい行為です。
とくに夏場なんかは、室内を目一杯冷やしておいて熱い風呂に入るというのが気持ちいいですが、これはスマホにとって「毒」でしかありません。
湿度や温度差というのはスマホが直接水にぬれるわけではないので軽視されがちですが、「スマホの弱点」であることを知っておく必要があります。
水濡れ後に放置することによる腐食
キャップレス防水の機種に多い勘違いですが、防水のスマホであっても水に濡れたまま放置してはいけません。
何をしなければいけないかというと、「表面を拭く」のはもちろん、端末を振って「水抜き」をしなくてはいけないのです。
これは基本的に説明書にも書いてありますが、知らない人が多いのが現実で、下手をすればショップの店員さんでも知らない人がたまにいます。
防水のスマホを水につけてしまった場合は直ちに水分を拭き取り、端末をしっかりともって20回程度振り内部の水分を出してから、もう一度綺麗な布などで拭き取るようにしましょう。
真水以外での水濡れ
スマホの「防水」というのは基本的に「常温の真水に対して」のものであり、熱々の熱湯はもちろん、真水ではないプールや海の水、お茶、ジュース、汗などには耐性がありません。
「防水だから大丈夫」と海辺でスマホを使っている人なんかもたまにいますが、海辺には水だけでなく潮風も吹くため、「帰ってからスマホの調子が悪くなった」なんてこともよく起こります。
そもそもスマホのタッチパネルは水に濡れていると上手く反応しないことも多いので、防水であっても海やプール、風呂場などの利用は思ったより快適ではありません。
リスクだけが高い行為となる水辺での利用は極力避けるようにしましょう。
どうしてもスマホが必要という方は、市販の完全防水ケースなんかをつかうとリスクを減らすことができます。
関連記事:海やプールにスマホを持ち込む際に便利なアイテムと注意点
本体の経年劣化による水濡れ
水というのは少しの隙間があるだけで中に入ってしまうものなので、本体が破損している時はもちろん、経年劣化による歪によって防水性能が維持できないということが起こります。
機種にもよりますが、目安としては2年に一回整備(部品の予防交換)に出すのが良いと言われており、逆に言うな購入から2年以上経過していると「防水」ではなくなっている危険性もあるということです。
最近ではキャップレス防水の機種も多いですが、充電の差し込み口やSD/SIMカードのスロット部に「キャップ」が付いているものは、頻繁に変えておかないとすぐに緩んできてしまうので注意が必要です。
まとめ
水濡れというのは、いつ何時起こるかわからない「事故」のようなものですが、万が一スマホが水濡れしてしまい、故障によって動かなくなっても大丈夫なように、日頃から大切なデータをバックアップしておきましょう。
バックアップをしていない状態での水濡れとなると、データを取り出すことは絶望的であり、もし出来たとしてもお金がかかってしまいます。
「スマホがないと生きられない!」という方は全てのデータを失うという大惨事になる前に今からでもバックアップする習慣を身につけておきましょう。